退職・転職後の健康保険3択
— 任意継続・国保・扶養でいくら違うか
2026年3月30日
この記事でわかること
- ✓退職後の健康保険は「任意継続」「国民健康保険」「家族の扶養」の3択
- ✓任意継続は退職前の約2倍。ただし上限があるため高収入ほど有利
- ✓国保は前年所得に連動。退職翌年度に大幅に下がることが多い
- ✓扶養に入れる条件があれば保険料ゼロ。まず確認すべき選択肢
会社を辞めた翌日から、健康保険の資格は失われる。 何もしなければ無保険状態になるが、実際にはその日から3択の選択が始まっている。
最重要:20日ルール
任意継続を選ぶ場合、退職翌日から20日以内に手続きが必要。 この期限を過ぎると任意継続には入れなくなり、国保か扶養の2択になる。 退職後に悩んでいる時間はほとんどない。
3つの選択肢の仕組み
任意継続
✓ 高収入ほど上限恩恵あり。手続きが比較的シンプル
△ 在職中と同じ保障だが、会社負担分がなくなるため約2倍になる
国民健康保険
✓ 前年所得が低ければ保険料も下がる。翌年度から大幅に安くなることが多い
△ 退職直後は前年所得が高いため高くなりやすい。自治体によって保険料が異なる
家族の扶養
✓ 保険料が完全にゼロ。最もコストが安い選択肢
△ 家族(配偶者・親など)が社会保険に加入していることが条件
任意継続が「約2倍」になる仕組み
在職中の健康保険料は、会社と本人が折半している。 月額保険料が4万円なら、本人負担2万円・会社負担2万円。
退職後の任意継続では、会社負担分がなくなる。 全額自己負担になるため、保険料が実質2倍になる。
任意継続の上限(2025年度)
標準報酬月額28万円(協会けんぽの場合)が上限。高収入の人はここで頭打ちになるため、 月5〜8万円の保険料になるケースは少なく、上限で抑えられることが多い。
国保は「前年所得」で決まる — 翌年に大きく変わる
国民健康保険の保険料は、前年1〜12月の所得をもとに計算される。 退職年度(前年に高収入)は保険料が高い。 しかし退職翌年度は前年所得が大幅に下がるため、保険料も大幅に下がる。
退職翌年度の保険料軽減(多くの自治体)
倒産・解雇・雇い止めなど会社都合の場合は、給与所得を30/100で算定する軽減措置がある(非自発的失業者の軽減)。 自己都合退職には原則適用されない。
「退職1年目は任意継続、2年目から国保」という切り替えが最安になるケースが多い理由はここにある。 任意継続は保険料が2年間固定されるため、翌年度の国保が大幅に安くなった場合は 国保に切り替えた方が有利になる(2022年以降、任意継続は任意で脱退可能になった)。
ケース別の最安選択肢
退職直後・前年年収600万円・独身
任意継続
約2.9万円/月(上限付近)
国保
約3.5〜4万円/月(自治体差あり)
扶養
対象外
前年所得が高いため国保も高い。任意継続の上限が機能して有利になりやすい
退職から2年目・収入ゼロ
任意継続
同額(収入変化に連動しない)
国保
大幅減額(前年所得ゼロ近くに)
扶養
対象外
任意継続は2年間同額固定。退職翌年度は国保の方が安くなることが多い
配偶者が社保加入・退職後無収入
任意継続
約1〜3万円/月
国保
約1〜3万円/月
扶養
0円
条件を満たせば圧倒的に有利。まず扶養加入を検討する
手続きの優先順位
まず扶養に入れる条件があるか確認(家族に社保加入者がいるか)
扶養不可 → 任意継続か国保を比較(退職日の保険証記載の保険料を確認)
任意継続を選ぶなら退職翌日から20日以内に手続き
翌年度に国保の試算をして安くなっていれば切り替えを検討
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