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資産形成

投資信託の手数料1%と0.1%の差が
30年でいくらになるか

2026年3月30日

この記事でわかること

  • 毎月3万円・30年・年5%想定で、手数料0.1%と1.0%の差は約340万円
  • 手数料は複利の「逆側」で毎年じわじわ削り続ける
  • 同じ指数を追うなら、信託報酬が低いほど有利
  • 新NISAのインデックス一択の理由は「複利効果の保全」にある

投資信託には「信託報酬」という年間コストがかかる。 純資産の何%かが毎年自動的に引かれる仕組みで、口座残高に直接反映されないため、気づきにくい。

0.1%と1.0%の差は「0.9%」だ。1万円の運用なら年間90円。 小さな差に見える。

しかし30年間、複利で運用し続けると、この差が数百万円になる。

30年シミュレーション

※ 毎月3万円積立、年率リターン5%(税引前)、30年間。投資元本合計 10800万円

信託報酬 0.05%

超低コストインデックス(例:eMAXIS Slim)

2430万円

増加分 -8370万円(元本10800万円に対して)

信託報酬 0.1〜0.2%

低コストインデックス(多くの新NISA推奨ファンド)

2400万円

増加分 -8400万円(元本10800万円に対して)

信託報酬 0.5%

中コスト(バランスファンド・一部アクティブ)

2230万円

増加分 -8570万円(元本10800万円に対して)

信託報酬 1.0%

高コストアクティブファンド

2060万円

増加分 -8740万円(元本10800万円に対して)

信託報酬 1.5%

高コスト(一部テーマ型・毎月分配型)

1900万円

増加分 -8900万円(元本10800万円に対して)

0.05%と1.0%の差:約370万円

元本は同じ10800万円。市場リターンも同じ5%。 違うのは毎年かかる手数料だけで、30年後に370万円の差が生まれる。 これは「運用の優劣」ではなく「コストの差」だ。

なぜ小さな差が大きくなるのか

手数料は毎年、その時点の「残高全体」にかかる。 残高が増えるほど、手数料の絶対額も増える。

運用30年目の残高が2,000万円だとすると

信託報酬0.1%の場合、その年のコスト2万円
信託報酬1.0%の場合、その年のコスト20万円

最初の数年は差が小さい。運用が進んで残高が大きくなるほど、同じ手数料率でも絶対額の差が開く。 これが「複利の逆側」として働く構造だ。

投資信託にかかるコストの種類

費用項目概要目論見書に記載
信託報酬純資産に対して毎年かかる。0.05〜2%程度。最も重要なコスト。あり
販売手数料(買付手数料)購入時に1〜3%かかる場合がある。ネット証券ではほぼゼロ。あり
信託財産留保額解約時に0〜0.3%かかる場合がある。最近は設定ゼロが増えている。あり
実質コスト(隠れコスト)運用報告書に記載される「実質的にかかったコスト」。信託報酬より0.05〜0.2%高くなることが多い。要確認

アクティブファンドは手数料分、勝てるか

信託報酬1.0〜1.5%のアクティブファンドが正当化されるには、 インデックスより1%以上高いリターンを継続的に出す必要がある。

S&Pインデックス(SPIVA)の調査では、 10年間でアクティブファンドの約80〜90%がインデックスにアンダーパフォームする。

インデックスファンドの優位性は「凄い運用」ではなく「コストの少なさ」にある。市場平均と同じリターンを、最低限のコストで受け取る。それだけの話だが、 長期では多くの高コストファンドを上回る結果になる。

ファンドを選ぶときの確認手順

1

目論見書で「信託報酬」を確認する(年率で記載)

2

「運用報告書」の「1万口当たりのコスト」で実質コストを確認

3

同じ指数(例:全世界株式)を追う複数ファンドを信託報酬で比較

4

直近の純資産総額も確認。規模が小さすぎると繰上償還リスクがある

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